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製造業が利益を出すために(見える化の本質)

コラム執筆者 Bridge Note(Thailand)Co.,Ltd. 片瀬さん
Bridge Note(Thailand)Co.,Ltd.
President Yohei Katase
【プロフィール】
日本の大手税理士法人にてそのキャリアをスタートさせる。日本国内の税務業務を経験した後、その活動のフィールドを海外に移す。アセアン各国の税務及び日本の国際税務を専門とし、国際税務関連の書籍の執筆も多数行っている。2012年からは、現地でのコンサル会社の立上げのために単身でメキシコに渡り、日系企業(自動車関連)の進出から進出後の会計税務、人事労務までをワンストップでサポート。メキシコから帰国後は、アセアン各国を自身のフィールドとし、2016年7月からタイのバンコクにてBridge Note(Thailand)Co.,Ltdの代表者として活動中。
皆様こんにちは、Bridge Note (Thailand) Co.,Ltd. の片瀬と申します。今回はタイにおいて製造業が利益を出すために取り組むべき課題の抽出方法について執筆しようと思います。

私は仕事柄、タイに進出している日系製造業の決算書を目にする機会が多いのですが、特に中小で利益をしっかりと出している会社が少ない印象を受けます。なぜか?

それは利益を出すためのプランニングが非常に甘いということに尽きるかと個人的に思っています。PDCAサイクルの本が世に溢れプランニングの重要性については皆さんが認識するところではありますが、なぜか上手く行きません。

まずはイメージをもってもらうために利益を増加、利益率を改善するためにコンサルを入れること想像してみてください。
皆さんは利益改善のため、何にコンサルを利用しますか?

利益を考えるときの入り口は非常にシンプルに考えてみてください。

収益−費用=利益

この3つの単語が利益を考える最初のステップです。本当に単純であり、「収益を上げるか?」、「費用を下げるか?」しか利益の増加はありえません。
私は長年コンサルを行っていますが、収益を上げられるコンサルタントは実は非常に少なく、次の要素を満たしているコンサルタントでなければ収益獲得のコンサルは不可能ではないかと考えています。

①多方面に多様な人脈をもっている
②時代が変化する際に何が次世代の製品として台頭するか察知する力がある
③需要と供給のパワーバランスが崩れている場所、タイミングを知っている

先ほど、皆さんには何にコンサルを利用するか考えてもらったかと思いますが、「収益の獲得」は、実はコンサルを利用して達成する(できる)ことではありません。なぜか?

収益は未来に依拠し、費用は過去に依拠するためです。コストは改善することができますが、収益は創造しなければなりませんので、一般的にコンサルを入れてもなかなか上手くはいかないのです(上手くいくとすれば、上記の③です)。

景気が良く、市場が拡大しているのであればその製品はそもそも売れています。
その市場をコンサルタントが発掘したのであればコンサルですが、発掘したのが自社であればいずれにせよ上手く行った可能性が高く、コンサルとは呼べません。

また、もう一つ問題があり、本来であれば好景気はコストを改善し、不景気は収益を増加させるための取り組みをしなければなりませんが、これも殆どの会社でできていません。

収益は創造、費用は改善であるために、業務を改善し、営業の業務効率が上がったため収益額が増加したのは、実はコストの改善と同義(機会損失の削減)なのです。


コストの削減と機会損失の削減


次に、コストの削減と機会損失の削減を比較してみましょう。
コストの削減は顕在化している過去に対するアプローチであり、機会損失の削減は顕在化していない過去に対するアプローチとなります。

コスト削減をする際に、よくコンサルが「費用を固定費と変動費に区分して、固定費の削減をしましょう」と言っていますが、これって正直達成できますか?


製造業が利益を出すために(見える化の本質)

科目にして見てみると更にわかると思いますが、

人件費削減できますか?水道光熱費を削減して利益体質になりますか?コピー用紙を削減して利益が出るようになりますか?

コストの削減というコンサルは、実はあまり意味をなさないコンサルなのです。
※上記で「コストの改善」と少し変な言葉を使っていた(この言葉でピンときた人は流石です!)のは、
コストの削減と機会損失の削減を区別したかったためであり、機会損失の削減とコストの改善は同じ意味として使っていました。

つまり、コンサルタントに任せるべきコンサルは、「機会損失の削減」又は「キャッシュフロー視点からのBSのダイエット」です。
この2つの内、今回は「機会損失の削減」をテーマとして取り上げていますが、赤字体質の改善(機会損失の改善)ができた後に、“黒字なのに貧乏(CF視点からのBSダイエット)”を改善するようにしてください。
※いつかBSのダイエットもコラムに書こうと思っています。

さて前段が長くなってしまいましたが、ここからが今日の本番「製造業が利益を出すために」です。

最初にプランニングが上手く行っていないために利益が出ていないと記載しましたが、これはプランニングの前の情報収集の不足、情報分析の不足が原因です。
ここで最初の「皆さんは何にコンサルを利用しますか?」という質問に戻りますが、多くの方がコンサルをPDCAのDoとCheckにおいて利用します。

先ほどの質問での皆さんのイメージでは、どこにコンサルを利用していましたか?

本来一番必要なのは、実はPlanの際にコンサルを利用することなのです(あくまでもPlanに対するDoとCheckになるため)。

製造業が利益を出すために大切なことは、機会損失の削減であることは前述のとおりですが、次は「どのような方法によって機会損失を炙り出すのか?」ということにお答えします。

まず決算書に表示される費用(収益も)はあくまでも過去の結果であり、過去の結果をいくら調べても取りこぼした機会損失には辿りつけません。
機会損失に辿りつくためには、結果ではなく過程の分析が必要になります。

 ここで大会社に法定されている“内部統制”について少しお話します。内部統制とは、利害関係者のため、および経営意思決定のために3点セットを作成して、「業務の効率性」、「報告の信頼性」、「活動の適法性」、「資産の保全」が行えているかを確認するという手続きです。内部統制で作成される3点セットとは以下の通りです。

【3点セット】
①業務フロー
②業務記述書
③RCM(Risk Control Matrix)


業務フローと業務記述書によって業務を把握し、RCMによって「効率性」、「信頼性」、「適法性」、「資産の保全」が達成されているかを確認します(各種フローに対するRiskと現状のControlに対する評価などを記載)。

機会損失の削減のためには、この内部統制の考え方を応用します。中小企業であれば利害関係者に対する開示義務はありません、つまりRCMによって「効率性」だけを追い求めれば機会損失の削減に直結するのです。


業務フローイメージ

業務フローと業務記述書はそのまま業務マニュアルとして利用することができ、RCMは今後の改善項目が記載されるために、改善計画として利用することができます。

業務フローと業務記述書の作成に必要なことは、“現状の把握”だけですので、まずは自社で作ってみても良いかもしれません。

ただし、業務フローは一般的な製造業においても50プロセス程はあるかと思います。そのために50プロセスのすべてを網羅することができない場合には、我々に頼んでみると良いかもしれません(笑)。

機会損失は、3点セットによる“現状”と“あるべき”の違いによって把握されます(これが過程の分析です)。
機会損失の削減(あるべきの達成)のところはセンスと時間が掛かるために、コンサルを巻き込みながらでも少しずつ進めていかなければなりません。

この段階になって初めて改善のためのツールとして、どのようなソフトを導入するかが議題として上がるのです。
しっかりと検討し、便利なソフトを導入した場合には、必ず利益の増加に貢献します。

世の中には便利なソフトが溢れていますが、「改善ソフトを入れたけれど、全く使えていない」という声も溢れています。それは何故か?
それは“利益を出すためのプランニングが非常に甘いということに尽きるのです

以上

さて、今回のコラム「製造業が利益を出すために(見える化の本質)」はいかがだったでしょうか。
この3点セットは、3年で駐在員が入れ替わる、かつ、ジョブホッピングが盛んな海外子会社において、とても便利なアイテムとなります。海外業務の基本は、「業務は見える化し、常に皆が見られるところにおいておく」だと思っています。

今回のコラムが皆様の黒字化のための一助になれば幸いです。引き続き、よろしくお願いいたします。

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