源泉所得税の取り扱いについてのタイ会計コラム

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源泉所得税とは

 

タイ国内で事業を行う場合、源泉所得税が関わる取引は必ず発生するといってもよいかと思います。
そもそも源泉所得税とは源泉徴収制度により徴収した源泉所得税です。
源泉徴収制度とは下記のような制度をいいます。

 

① 給与や報酬などの所得を支払う者が
② その所得を支払う際に所定の方法により所得税を計算し
③ 支払金額からその所得税額を差し引いて歳入局(税務署)に納付する。

 

上記の源泉徴収制度は、給与についても行われています。(日本、タイ同様)
① 会社が従業員に給与を支給する際に
② その給与の金額から源泉所得税額を計算し
③ その支給金額から源泉所得税額を控除して支給し、その源泉徴収した源泉所得税を歳入局(税務署)に納付する。

 

→では、なぜ源泉徴収をしなければならないのか?

 

個人(給与所得者)は、その年の所得金額(給与金額)を集計し所得税額を算出し確定申告しなければなりません。
所得税は毎月の給与から天引きし源泉徴収しておりますので、1年間の確定所得税と毎月の給与から天引きされた源泉徴収の差額のみ確定申告時に納める形になります。

 

要するに、源泉徴収制度は、月々発生している所得税を先に源泉徴収して国に納付させる義務を支払者側(企業側)に負わせる事により、
受取者が仮に確定申告を怠ったとしても徴収漏れを防ぐ事ができる事になります。

 

また、仮に支払者側(企業側)は源泉徴収をしないで、全額支払ってしまった場合には、
支払者(企業)は源泉徴収義務を怠ったためペナルティ(延滞税、不納付加算税他)を支払わなければなりません。

 

支払者(企業)にとっては、源泉徴収する手間がかかり、且つ、納付を怠った場合にはペナルティがかかるといった厄介な制度となっています。

 

 

源泉徴収が必要な主な取引

 

どのような取引をした場合に支払者(企業)は源泉徴収をしなければならないか、主な取引を挙げます。
なお、タイでは国内のほとんどのサービス取引並びに外国法人への支払に源泉徴収がなされます。

 

■タイの場合
○支払を受ける者が個人
・給与等
・請負、雇用及びサービス
・利息、配当
・賃貸収入etc

 

○支払を受ける者がタイ内国法人
・利子、配当
・広告料金
・ロイヤリティ
・コミッション
・請負業務による所得
・賃貸収入
・その他サービス料etc

 

○支払を受ける者が外国法人
・利子、配当
・株式売却益
・ロイヤリティ
・サービス料
・専門的サービス料
・賃貸収入etc

 

■日本の場合
○支払を受ける者が個人
・給与所得等
・利息、配当
・報酬・料金等etc
○支払を受ける者が内国法人
・利子、配当etc

 

○支払を受ける者が外国法人
・国内源泉所得で一定の取引etc

 

注:源泉徴収の対象となる主な取引は、タイの取引も日本の取引も物を介さない取引の際に源泉徴収されるのが特徴です(例外あり)。

 

また、日本とタイの源泉徴収はサービス報酬の源泉徴収に違いが生じます。
日本では、主に個人事業主への一定のサービスに対して源泉徴収されますが、タイでは内国法人及び個人へのサービスに対し源泉徴収がされます。

 

サービスとは、賃貸料、電気代、電話代等様々な取引がありますので、タイ国内で事業活動をしている企業で源泉徴収が発生しない事はほぼ無いのではないでしょうか。
なお、タイでは源泉所得税は、支払いが行われた月の翌月7日までに歳入局に申告・納付する必要があります。日本では支払いが行われた月の翌月10日(原則)。

 

 

主な取引の税率

○国内取引
・利子→1%
・広告料→2%
・コミッション→3%
・ロイヤリティ→3%
・サービス→3%
・賃貸料→5%
・配当→10%

 

○国外取引
・配当→10%
・株式売却益→15%
・利子→15%
・ロイヤリティ→15%
・賃貸料→15%
・サービス→15%(日タイ租税条約あり、該当すれば0%)

 

このコラムを書いたのは

 

J Glocal Accounting 坂田竜一

J Glocal Accounting Co., Ltd.
坂田 竜一 Managing Director
【経歴】
大学卒業後、証券化に特化した会計事務所勤務を経て2009年来タイ。
大手日系会計事務所で 5年間勤務し、日系金融機関ほか多くの日系企業の会計・税務・監査業務に従事する。
2013年12月、J Glocal Accounting Co.,Ltd.を設立、タイと日本の会計・税務の専門家として日系企業へのサポートをを行う。

画像:タイ会計比較.com